東京都内でインターナショナル・アフタ-スクールを経営しているYukikoです!
今回のテーマは最近よく聞くという人も多い「インクルーシブ教育」を扱います。インクルーシブ教育は「インクルージョン」の概念、考え方をもとにしているので、その本質的な意味合いを理解するために今回の記事をぜひ参考にしてくださいね!
インクルーシブ教育とは?

日本において「インクルーシブ教育」という言葉は、一般的には障碍のある子どもたちが通常学級で健常児と共に机を並べて学ぶ教育のことを指しています。
2006年の国連総会で採択された「障害者の権利に関する条約」で示されたこの概念は、SDGs(持続可能な開発目標)においても重要視されているものなので、その文脈でご存知の方も多いでしょう。
公的な教育の現場において、障碍児が個人の状態に合った合理的配慮の提供を受けられるといった「仕組の整備」といった形で語られることが多いわけですが、もともとは、1980年代のアメリカでの障碍児教育の分野で注目されたのが「インクルージョン」という概念です。健常児と障碍児を識別しつつ、同じ空間で教育を行うことを「統合教育」といいますが、本来の「インクルージョン」はその「統合教育」を超える考え方として普及したのです。それは障碍の有無といった視点ではなく、生徒一人ひとりに合った教育を行うという考え方です。

でも日本では「インクルージョン」という言葉を、障碍児が通常学級で学ぶインクルーシブ教育として狭域の言葉で用いがちなのよね…
本来的なインクルージョンとは?

インクルージョン(inclusion)とは、そのまま訳すと「包括」や「包含」という意味になります。つまり「全体をまとめること」、「包み込む・中に含むこと」を指しています。
インクルージョンの動詞は、「インクルード/include」でインクルードには「含む」や「包括する」という意味あいがあります。一方で、インクルージョンの反対に位置する言葉は、「エクスクルージョン/exclusion」で「排除、隔離」といった意味になります。
本来的に「インクルージョン」とは、教育に当てはめて考えていくと、障碍の有無という観点ではなく様々な個性をもった子どもたちに対して、その個性に応じた教育を提供する、ということになるかと思います。
ダイバーシティについて

「インクルージョン」に似た言葉の一つに「ダイバーシティ」があります。ダイバーシティとは、そのまま訳すと「多様性」。様々な場面で「異なる性質のものが共存する」「相違を認めた上で人材を活かす」といった用いられ方をします。ビジネスや一般社会においても、国籍や性別、年齢などに関係なく多様な人材が活躍できる組織、企業、社会を目指す際に使われる言葉としてよく聞かれるようになりました。
この日本においても、少子高齢化による労働人口不足、性差の問題など、社会で取り組むべき課題を解決する糸口として注目されている概念です。
言葉の持つ概念上で語れば、ダイバーシティは「多様な立場、価値観」をもった人が集まっている(認められている)状態を指しますが、インクルージョンはさらに一歩推し進めて、「多様な人たちが総合に機能している」状態を指すと考えられています。
私たちが考えるインクルージョン

私が経営するスクールでは代表的なレッスンに「P4C Little Thinkers」というコンテンツがあります。これは「こどものための哲学」を指し、日常的な様々なテーマを通じて、自分なりに考え、他者の意見も尊重しながら、全体として一歩進んだ合意形成のできる考えを皆で考えていくレッスンです。
一般的に、小学校や学童保育施設には様々なバックグランドをもった子どもたちが集まっています。国籍、年齢など色々な個性をもった子供たちも多くいます。当然、考え方や物事に対する捉え方もバラバラなのですが、そいった相違を乗り越えて、決まった解答のない問いに対して周りの子どもたちと自分たちなりの「答え」を見つけ出そうとする試みが行われる機会があります。
前述の通り「インクルージョン」という概念は、すべての人が社会の一員として受け入れられ、参加することを目指すものです。この考え方は、もちろん教育だけでなく、職場や地域社会など、様々な分野に適用されます。インクルージョンの原則は、多様性を認め、それを社会の強みとして活かすことにありますから、その考え方を小学生の段階で触れておくことは非常に意味があるといえます。
私たちは、本来的な「インクルージョン」の意味を重視して、子どもたちの個性に合った教育をこれからも提供していきたいと思います。
P4Cに関する詳細はコチラを参照ください!




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